ふりかえり
前回、コーチングする大人が以下の点を理解することが大切としました。
- インプット(コーチング)に対して、アウトプットがあるということ(選手のセンスとか・才能だけの問題ではない)
- インプット(コーチング)が選手に対して、届く工夫をしているか(例:言ったのだから分かれ、実行だけ教えて認知・分析・決定のプロセスに働きかけていない)
練習は練習・試合は試合 話をきくこと/話を届けることの意味を改めて考える(1)
子どもたちのサッカーの理解に差があるのはなぜだろう、そんな疑問を考えます。サッカーの中で大切な認知・判断の成長をどのように測定するのかを考えます。大事なのはコーチングが影響を与えること、コーチングが届いているのか、届く工夫をしているか、という点です。
話が届く工夫とは何か
選手に対して、届く工夫とは、どのようなものでしょうか。
- 分かりやすく伝える(伝える側の工夫)
- 選手が理解しやすい状態をつくる(受け取る側への工夫)
理解しやすい状態なんて、作れるの? と思う方もいるかもしれません。
「あの選手は(話をしっかり聞いていて)素直だ」「あの選手は何回話しても伝わらない」
そんな会話していませんか。
突然ですが、伝わらない選手と、信頼関係はありますか?
その選手のことをしっかり見ていますか?
自分のことを見てくれない人を信頼しますか?
信頼していない人の話を素直に聞きますか?
もしかすると、その選手と信頼関係が構築できていないのかもしれませんよ。
すると、
「いつもしっかり見ている。必要なことを、きっちりアドバイスしている。とにかく伝わらないんだ。」
「信頼関係なんて関係ない、教えているんだから理解する/しない の問題だ。」
といった声が聞こえてきそうです。
(ティーチングでなく、コーチングをしています。与えられた固定的な関係でなく、関係は作っていかなければなりません。)
それって、あなたが思う・言っている 目標の100点。それに対して、不足分70点をアドバイスしていませんか?
選手は30点をとっています。ゼロ点から30点だぞ! って伝えてますか?
選手にとって、見てもらっていると実感するのは、30点を教えてもらった時ですよね。教えている人にとっては たったの30点。けれど、選手からすると、やっと手に入れた30点です。
目標の100点も理解できているかわからないです。その引き算(できていないこと)の70点をがんばれ!と言われて、見てもらっている/信頼できる 関係が作れるでしょうか。
繰り返しになりますが、伝わる/伝わらないではなく、
選手をみているか、
信頼関係をつくれているか、
信頼しているから素直に話をきく
そんな関係をつくれるか、ということです。
30点をどう伝えるか
「(ゼロ点から)30点、すごいね!」
「昨日よりもできてるよ。努力が実ったね」
「話したことができている、すばらしい」
「(もうすぐ40点に届きそう)ナイスチャレンジ」
30点をとった本人に注目すれば、きっとこんな言葉になると思います。
本人に注目すると、例えば以下のような点で声がけすることになるでしょう。
- 本人の過去と現在の比較
- 本人が次にやろうとしたこと/できそうなこと
- 結果がよくて、もう一度みたいこと
自然とほめ言葉が増えてくることになりますね。
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