きっかけ
ジュニア年代では、U11の新人戦がはじまる時期になってきました。私のいる地域では今年は10月から新人戦がはじまります。
私のいるチームでは、学年で8名そろわない時があります(実際、2020年度の5年生は5名)。また、学年内でさえ、サッカーへの理解や体格もバラバラです。(地方のスポーツ少年団あるある ですね)
すると、より低い学年の子も帯同させることになります。(実際、2020年度は2年生からも帯同する子がいる状況)
低学年の子の方が、ボールを扱う負荷が低いだけでなく、サッカーへの理解(何をみて判断するか、判断基準は何か)が進んでいる、そんなことすらあります。
5年生と2年生で、コーチングしている期間はあまり変わりません。(むしろ5年生の方が長いかな)
認知・判断の成長をどう測定するか
ジュニア年代の15分ハーフの試合、ひとりがボールに触れている時間はどれくらいでしょうか。
自チームが支配している時間(支配率50%だとすると)
15分 ÷ 2 = 7分30秒
自分がボールを持っている時間(8人制だとして)
7分30秒 ÷ 8 = 56秒
ボールに触れている時間(半分はボールが移動中だとして)
56秒 ÷ 2 = 28秒
15分ハーフで実質30秒程度。
個人技術が活かされる時間が30秒といっても、過言ではありません。
ジュニア年代では、選手交代も多いでしょう。そのため、私は15分で30秒 といっています。
(大人のサッカーで、90分間で2~3分 と言われるのと一緒ですね。)
この30秒間に輝くため、リフティングをし、ボールタッチをし、正確なパスを身に着ける個人技術の練習をします。
後の14分30秒は30秒間に輝くため、認知・分析・決定(認知・判断)、そして実行といった戦術に関する練習をします。実行は、ボールを扱うとは限らず、ポジショニングを変更したり、身体の向きを変えたりといった目に見える動きを指しています。
個人技術の練習は、ひとりで自主練習することで身に着けることも可能です。
認知・分析・決定は、フィールドでコーチングできる機会は、個人技術の練習と比べると、限られます。
グローバルトレーニングの中で、以下のようなテーマを設定することができます。
- (認知の1つ)味方をみる
- 味方のプレスの状態(前進できそうか)を分析する
- サポートの位置(距離・角度)を決定する
実行の結果(味方のサポート)が問題なかったとします。
しかし、これら1つ1つが本当にねらったとおりに認知・分析・決定されたのか、偶然よいサポート(実行)ができていたのか、判断できません。
つまり、認知・分析・決定のプロセスの成長を直接測定することは難しいです。
しかし、以下のように間接的に測定することはできそうです。
- コーチングが選手にインプットされる。
- 選手の認知・分析・決定のプロセスが改善される。
- その結果(アウトプット)が、よい実行・新しい選択となる確率が(過去と比べて)あがる。
大切なことは、コーチングする大人が以下の点を理解することだと思います。
- インプット(コーチング)に対して、アウトプットがあるということ(選手のセンスとか・才能だけの問題ではない)
- インプット(コーチング)が選手に対して、届く工夫をしているか(例:言ったのだから分かれ、実行だけ教えて認知・分析・決定のプロセスに働きかけていない)
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