ふりかえり
前回、話をきく側が受け入れる/しっかり話を届けるのに何が大切なのか、確認しました。
信頼関係が必要でした。信頼関係は、「コーチと選手だから」といった外的な関係でできあがるものではありません。
選手が、「(コーチが)自分のことをみてくれている」という気持ちをもつことで、信頼関係がうまれます。
例えば、
コーチが100点に向けたコーチングをする。選手は30点までできている。
70点をどうとるかだけ、コーチングしていませんか?
30点をとれていることを選手と確認しあっていますか?
選手は、初めてのことなので、30点なのか50点なのか分かりません。30点をしっかり確認して、選手と共有しましょう。
練習は練習・試合は試合 話をきくこと/話を届けることの意味を改めて考える(2)
話をきくこと/話を届けることを考えます。そもそも、話し方や話す内容をいくら工夫しても、相手が話を受け入れる関係を作れているか?が大切です。話す内容を工夫しても、相手との関係がよくなければ伝わりません。そんな信頼関係をどのように構築するかを整理しました。
練習は練習・試合は試合 話をきくこと/話を届けることの意味を改めて考える(1)
子どもたちのサッカーの理解に差があるのはなぜだろう、そんな疑問を考えます。サッカーの中で大切な認知・判断の成長をどのように測定するのかを考えます。大事なのはコーチングが影響を与えること、コーチングが届いているのか、届く工夫をしているか、という点です。
練習から試合にどうつなげるか
よく海外の子どもたちからは、「なぜこの練習をするのですか?」という質問がでる、なんていいます。
日本人以外が全員言うとは思いません。しかし、この質問はとても大切な質問だと思います。
子どもたちの中で、練習と試合がつながっていることを示しています。
遊びの要素が多い練習、簡単な競争・ゲーム要素を含めた練習、きっと工夫を凝らした、いろいろな練習があると思います。
ところで、その練習、試合にどうつながるのか、子どもたちと共有していますか?
- 勝手に身体が動くまで、練習すればいい、なんて思っていませんか?(グローバルトレーニングがドリルトレーニング化してる!?)
- 説明するのにはまだ早い、なんて思っていませんか?
1点目のような考えで取り組んでいる練習でも、試合にどうつながるか分かってもらえてたら、効果的だと思いませんか?
きっと、コーチは現状や目標をふまえて練習を考えていると思います。
そんな段階を踏んで練習しているのに、試合との関係を説明するのにまだ早い、なんてことはあるのでしょうか?
これこそ、コーチの腕の見せ所です。分かるように伝えてあげましょう。
30点とっている子には、以下のようなことが伝わるといいですね。
- 30点で、試合でこんなことができる、
- +10点すれば何ができるか、
- +70点だとどんな試合ができるか、
ここで、3.だけを話してしまっては、いけません。しっかりと1.(30点で何ができるか)から伝えて、試合でどんなプレーを期待しているのか共有しましょう。2.(+10点のもう少し頑張るとできること)も話をすることで、試合への意欲もわいてきます。
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目の前の練習・遊び要素に夢中になってもらうことも大切です。
それに加えて、繰り返し、試合にどうつながるかを(30点から)コーチングすることで、練習の試合の関係の理解が深まってきます。
この試合につながる、という発想・頭の中の回路ができれば、しめたものです。
あとは試合での成功体験が加われば、練習と試合がつながってきますね。