日常のビジネスの感覚をサッカーに入れてみる(TOC 制約理論)

2020/03/25

その他 考え方

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ビジネスで利用される理論

TOC(Theory Of Constraint:制約理論)
全体最適に関わる理論です。

仕事で活用されている方も多いかと思います。


この理論、お金を稼ぐのが目的といっていた時も、ありました。

しかし、この理論を提唱した故ゴールドラット博士は、晩年、モチベーションとコラボレーションが成果だと、いっています。
TOCでは、ものごとはシンプルで常識的だといいます。難しく、複雑に考えてしまっているだけだと。



サッカーでも通じるところが、ありませんか?
高いモチベーションの選手、みんながコラボレーションしている状態
ゴールに向かって、いかにシンプルに攻めるか


今回はすごく単純なモデルで、導入だけ、紹介します。
実際のサッカーはもっと複雑で、こんな単純ではない、と思うでしょう。
複雑な話をどうするか?これはまた別の機会に整理していきます。



TOCの紹介ではなく、直接サッカーに応用して書いています。もしかすると、ご存知の方には違和感、より本質をついた応用があるかもしれません。


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全体のパフォーマンスを決めるのは希少リソース(制約)だ


例えば、「中央からゴールまで4人の選手が必ずボールに関わる」という単純なモデル考えます。

個人のパフォーマンスを単純に数値化できたら、この4人によるゴールまでのパフォーマンスを決めるのはなんでしょうか?

4人の中でパフォーマンスが低い人です。

図1でいうと、③の30がパフォーマンスを決めます。
4人が必ず関わるので、単純な足し算にはなりません

図1
図1 ゴールまでの個人毎のパフォーマンス 


次に図2の状態。個人のパフォーマンスが高い②にマークが着きました。②の発揮できるパフォーマンスが20になってしまうと、どうでしょうか。
この4人のゴールまでのパフォーマンスは、20となってしまいます。


図2
図2 ディフェンスにマークされた場合


つまり、ゴールまでの制約で全体(ここでは中央からゴールまでの4人)のパフォーマンスが決まります

制約を希少リソースと呼びます。なぜなら、最大値のパフォーマンスを出しても欲しい、大切にしたいものだからです。
「君はボトルネックだ!制約だ!」って、人に向かって言う言葉じゃないですから。




希少リソースを使いこなす


ゴールまでのパフォーマンスを最大化するには、どうすればいいでしょうか。
それは、希少リソースに最大のパフォーマンスを出してもらうことです。


図1の③は希少リソースです。
試合中、彼の認知や判断について、よくするにはどうすればいいですか?
試合中、彼にはどんな心理状態が必要でしょうか。

図2の②は希少リソースになっています。
試合中、彼のマークはどうするべきですか?


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希少リソースに従わせる

希少リソースを使うことになるのであれば、それ以外の選手は、不必要に最高のパフォーマンスを出す必要はありません。
不必要に、というのは、希少リソースのパフォーマンスを悪化させる活動です。

図1であれば、③に向けて、以下のようにパフォーマンスを発揮すべきです。

例えば、
②は、③へ前を向きやすいパスを出す
④は、③の選択肢となっていることをアピールする
①は、③に相手選手が近いことを声で伝える
どれも③のパフォーマンスを最大限発揮できるようにするものです。

トリッキーなパスを出したり、コミュニケーションを取れていないのにパスをしたり、自分ならできると思って厳しいパスをだしたり等、③のパフォーマンスが最大にならないことをしてはいけません



希少リソースを強化する


試合が終わりました。

ここではじめて、希少リソースの強化を考えます。
②や③の個人技術の向上を取り組まなければなりません。

サッカーですと、「希少リソースに従わせる」もできていないかもしれません。
希少リソースが最高のパフォーマンスを発揮するために必要な活動、全員一致できたか?というものです。

グループ戦術の練習が足りず、希少リソースが最高のパフォーマンスを発揮していなかったかもしれません。


とにかく、大事なことはゴールまでのパフォーマンスを最大化することに注力してください。それは制約(希少リソース)を最大限活用することに注力することです。

全員のパフォーマンスを上げることより、希少リソースの強化とその最大限の活用に注力します。


強化が終われば、次の試合です。
そこでは、新しい制約/希少リソースが発生しているはずです。
次の全体最適に向かって、活動しましょう。




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自己紹介

1975年生まれ。2014年からサッカーコーチ活動を開始。ボランティアでスポーツ少年団にて活動中。
息子3人サッカー選手。それぞれ、スポーツ少年団、部活、クラブチーム、サッカースクールで活動。サッカー選手の保護者の目、サッカーコーチの目で子どもたちや息子の成長を見ています。

指導者D 級ライセンス
審判4級ライセンス
スポーツ少年団認定員

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経済産業大臣登録 中小企業診断士
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