ビジネスで利用される理論
TOC(Theory Of Constraint:制約理論)全体最適に関わる理論です。
仕事で活用されている方も多いかと思います。
この理論、お金を稼ぐのが目的といっていた時も、ありました。
しかし、この理論を提唱した故ゴールドラット博士は、晩年、モチベーションとコラボレーションが成果だと、いっています。
TOCでは、ものごとはシンプルで常識的だといいます。難しく、複雑に考えてしまっているだけだと。
サッカーでも通じるところが、ありませんか?
高いモチベーションの選手、みんながコラボレーションしている状態
ゴールに向かって、いかにシンプルに攻めるか。
今回はすごく単純なモデルで、導入だけ、紹介します。
実際のサッカーはもっと複雑で、こんな単純ではない、と思うでしょう。
複雑な話をどうするか?これはまた別の機会に整理していきます。
TOCの紹介ではなく、直接サッカーに応用して書いています。もしかすると、ご存知の方には違和感、より本質をついた応用があるかもしれません。
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全体のパフォーマンスを決めるのは希少リソース(制約)だ
例えば、「中央からゴールまで4人の選手が必ずボールに関わる」という単純なモデル考えます。
個人のパフォーマンスを単純に数値化できたら、この4人によるゴールまでのパフォーマンスを決めるのはなんでしょうか?
4人の中でパフォーマンスが低い人です。
図1でいうと、③の30がパフォーマンスを決めます。
4人が必ず関わるので、単純な足し算にはなりません。
図1 ゴールまでの個人毎のパフォーマンス |
次に図2の状態。個人のパフォーマンスが高い②にマークが着きました。②の発揮できるパフォーマンスが20になってしまうと、どうでしょうか。
この4人のゴールまでのパフォーマンスは、20となってしまいます。
図2 ディフェンスにマークされた場合 |
つまり、ゴールまでの制約で全体(ここでは中央からゴールまでの4人)のパフォーマンスが決まります。
制約を希少リソースと呼びます。なぜなら、最大値のパフォーマンスを出しても欲しい、大切にしたいものだからです。
「君はボトルネックだ!制約だ!」って、人に向かって言う言葉じゃないですから。
希少リソースを使いこなす
ゴールまでのパフォーマンスを最大化するには、どうすればいいでしょうか。
それは、希少リソースに最大のパフォーマンスを出してもらうことです。
図1の③は希少リソースです。
試合中、彼の認知や判断について、よくするにはどうすればいいですか?
試合中、彼にはどんな心理状態が必要でしょうか。
図2の②は希少リソースになっています。
試合中、彼のマークはどうするべきですか?
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希少リソースに従わせる
希少リソースを使うことになるのであれば、それ以外の選手は、不必要に最高のパフォーマンスを出す必要はありません。不必要に、というのは、希少リソースのパフォーマンスを悪化させる活動です。
図1であれば、③に向けて、以下のようにパフォーマンスを発揮すべきです。
例えば、
②は、③へ前を向きやすいパスを出す
④は、③の選択肢となっていることをアピールする
①は、③に相手選手が近いことを声で伝える
どれも③のパフォーマンスを最大限発揮できるようにするものです。
トリッキーなパスを出したり、コミュニケーションを取れていないのにパスをしたり、自分ならできると思って厳しいパスをだしたり等、③のパフォーマンスが最大にならないことをしてはいけません。
希少リソースを強化する
試合が終わりました。
ここではじめて、希少リソースの強化を考えます。
②や③の個人技術の向上を取り組まなければなりません。
サッカーですと、「希少リソースに従わせる」もできていないかもしれません。
希少リソースが最高のパフォーマンスを発揮するために必要な活動、全員一致できたか?というものです。
グループ戦術の練習が足りず、希少リソースが最高のパフォーマンスを発揮していなかったかもしれません。
とにかく、大事なことはゴールまでのパフォーマンスを最大化することに注力してください。それは制約(希少リソース)を最大限活用することに注力することです。
全員のパフォーマンスを上げることより、希少リソースの強化とその最大限の活用に注力します。
強化が終われば、次の試合です。
そこでは、新しい制約/希少リソースが発生しているはずです。
次の全体最適に向かって、活動しましょう。
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