U10(小学4年生、3年生)カテゴリーで引き続き、活動中です。
最近(2021年7月)は、東京都の緊急事態宣言の影響か、私の活動している地域でも各種カップ戦が中止になるなど、サッカー活動に影響がでてきています。
コロナ前に比較すると試合数が減っている中、貴重な試合でのコーチングについて、考えていきます。
そもそも、ジュニア年代の試合ではコーチングは不要という意見もあります。現在、U10カテゴリーで活動している目線から、いくつかの観点で整理してみようと思います。
試合中のコーチングについて、整理されているものが少なく(特にU10)、参考になればうれしいです。
試合中(プレー中)に何を目的にコーチングするか
チームのパフォーマンスを向上させ、試合をとおして選手がより成長できるようにするため
選手の動きを操作するような声がけ、例えば「右だ!」 「シュートだ!」は、ここではコーチングとはしていません。そもそも、サッカーというスポーツは、プレー中の指示型コーチングを前提としていないからです。
なお、試合中(プレー中)のコーチングですので、シンクロコーチングが前提です。(練習試合で、フリーズしてコーチングといったものは、整理の対象外)
練習との関係
- 練習の成果が発揮されるようにするためコーチング
- 練習でやっていないことのコーチング
練習試合や紅白戦だとしても、練習でやっていないこと をコーチングすることは、まず考えられません。選手を混乱させ、パフォーマンスは低下するからです。
新しい用語も同様で、選手を混乱させてしまいますので、避けるべきです。
結果的に、練習してきたことより、高いパフォーマンスが発揮されることはあります。しかし、試合中のコーチングが、練習より高いパフォーマンスをねらったものにはなりません。
練習ではできなかったプレー、再現性が低い(うまくいかないことが多い)プレーについて、試合中にコーチングすることでチャレンジし、成功させる。
試合の興奮や疲れ等、選手のコンディションによって、練習からかけ離れたパフォーマンスにならないようにする。
練習との関係では、より練習の成果が発揮され、そのパフォーマンスが習慣づけられるよう、コーチングする必要があります。
相手チームとの関係
- 相手チームの状況を踏まえ、自チームのプレーを変更/修正するコーチング
- 相手選手の状況を踏まえ、選手のプレーを修正するコーチング
- 相手チームの状況とは関係なく、自チームのプレー目標に向けたコーチング
選手同士で自律的にコミュニケーションをとって、試合中にプレーを修正できるようなチームを目指したいところですが、U10でできるチームは稀でしょう。
1点目の練習成果と関連しますが、試合前や普段の練習から、相手のチームプレーの基準(どこをみるか)を決めて、基準に沿ったプレーの修正を目指したいところです。
コーチングについては、(上記の選手との共通認識を目指しつつ、)
3.自チームのプレー目標に向けたコーチングを中心に行います。
2.のようなマッチアップする選手におうじたコーチングについては、同じ失敗を繰り返している、繰り返しそうな場合は、コーチングを行います。指示命令にならないよう、理由や練習テーマとあわせて、具体的なポジショニングや体の向きなどの修正を行います。
多くの場合、選手自身もなんとかしたいが、どうしていいか分からないことが多いように思います。
1.については、3.から外れない範囲で、どのようなプレーや戦術を多く使うか、特に何を見てほしいか(気づいてほしいか)をコーチングします。
選手の理解を促すためには、理由とあわせてコーチングするべきだと考えています。しかし、試合中には理由は伝えられないため、シンプルに/できるだけ単純化した内容を伝えます。
選手の心理との関係
- 選手がプレーに集中できる/やる気を維持・向上させるためのコーチング
- 選手の心理状態とは関係なく、必要な事項をコーチング
試合中のコーチングの目的を考えれば、選手の心理状態と関係なくコーチングすることは、ありえないでしょう。
特にU10では、気持ちにムラのある選手や集中力が続かない選手も多いです。そういった選手たちの気持ちを鼓舞しつづけることも、監督の仕事だと思っています。
誰にコーチングするか
- ボール保持者
- オフの選手
基本的にオフの選手にコーチングします。
ボール保持者にはプレー後に声がけする程度です。
その理由は、ボール保持者の激しさや躍動感等を落としたくないのと、選手の判断を尊重するためです。
判断やプレー(正しくは、判断前の認知を含むPAD+E)が悪いと思えば、それはプレー後の声がけで気づかせるか、そもそも試合までの練習に課題があったと思っています。
オフの選手には、(自分的には)相当量のコーチングをしています。
ボール保持者に選択肢を作り・声をだす、守備時にはスペースを見つけ・埋める、タイミングでスタートポジションに着くなどなど
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