小学生低学年(1〜2年生)の守備の成長段階について(1)

2020/12/14

その他 考え方

t f B! P L

低学年でベースとなる能力


よく言われていることかもしれませんが、小学生低学年(1〜2年生)をみていて守備に関わる成長段階があるな、と感じます。

具体的な守備の成長段階の話にはいる前に、ベースとなる能力とそれが育まれる場について、考えてみます。

特に守備はボールを扱う技術が少ないため、サッカー経験の要素が攻撃に比べて少ないと思います。





影響する要素


ジュニア年代のうち、特に小学1年生〜2年生の時期は、特に以下のような要素が各種能力への影響が大きいと感じます。


月齢

何月生まれか

体格や神経系の発達など全般に影響が大きい要素。
3月生まれの2年生と4月生まれの1年生では、1ヶ月の違いしかありません。しかし、カテゴリーとしてはそれぞれ、U8/U7となります。
なお、U14ごろまでは月齢による差があることはJFAも認識しています。そこで9月1日以降生まれの選手を対象として、エリートプログラムフューチャーキャンプを実施しています。



外遊びをしていた期間

いつ頃から外遊びしていたか、その頻度はどうか

体格、体力(持久力や瞬発力、筋力)、神経系の発達、コミュニケーション能力に影響が大きい要素。
個人ごとの神経系の発達具合については、6歳までに大人の8割まで発達するという話もあります。基本的な体力作り(持久力や筋力)、神経系の発達、運動後の食事による身体作りなどなどに大きな影響があります。
また、友だちとルールのある遊びをすることで、コミュニケーション能力の工場にも役立ちます。



ボール遊びをしている期間

投げたり、キャッチしたり、弾ませたり どれだけ経験してきたか

体力(瞬発力や筋力)、神経系の発達に影響が大きい要素。
外遊びとも強く関連しますが、モノを自由に動かして遊ぶ、ということで分けています。ボールを投げるのも全身を使います。またキャッチでは、タイミングよく体を動かしたり落下点を予測したりする必要がありますし、弾ませることでリズム感も身につきます。



サッカーをしている期間

足でボールを扱う経験

神経系の発達、コミュニケーション能力、特にボールを足で扱う能力に影響が大きい要素。




各能力の補足


ここで、神経系の発達というのは、コーディネーション能力のこと。具体的な要素として、以下の7つを指します。

  1. リズム能力:動くタイミングに関わること
  2. バランス能力:バランスを保つために調整すること
  3. 変換能力:動きを切り替えること
  4. 反応能力:外部からの影響に素早く動くこと
  5. 連結能力:身体の各部位を連動させて動くこと
  6. 定位能力:他のものとの位置関係を認識すること
  7. 識別能力:道具を操作すること



コミュニケーション能力としているものについて、以下のような要素を含んでいます。

  • 人とコミュニケーションをとれること:遊ぶ中で自ら発したり、相手の発言を受けること
  • その中で、何らかの判断を求められ、判断すること:自らの変更を判断したり、相手に変更を求めたりすること
  • その結果、自ら工夫してみること:受け止めた情報から、試行錯誤してみること


サッカーの守備にあたっては、これらの
体格・体力・神経系の発達・コミュニケーション能力が、バランスよく整っていることが大切です。



これらの能力と守備の成長段階については、次回





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自己紹介

1975年生まれ。2014年からサッカーコーチ活動を開始。ボランティアでスポーツ少年団にて活動中。
息子3人サッカー選手。それぞれ、スポーツ少年団、部活、クラブチーム、サッカースクールで活動。サッカー選手の保護者の目、サッカーコーチの目で子どもたちや息子の成長を見ています。

指導者D 級ライセンス
審判4級ライセンス
スポーツ少年団認定員

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経済産業大臣登録 中小企業診断士
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